中村 淳子
感染管理認定看護師
感染管理認定看護師の主な役割は、医療施設を利用する患者さん・ご家族・訪問者はもちろん、現場で働くすべての医療従事者を感染から守ることです。
病院は既に何らかの感染症に罹患されている方や、感染症に罹患しやすい方が、混在する特殊な環境です。病院内で感染が伝播してしまうことを防ぐために、感染対策チームの一員として院内での感染発生動向調査、感染対策に関する指導や実施状況の把握、感染対策に関する相談受付けなどを行い、職種の壁を越えて組織横断的に職員個々の感染に関する知識や技術の向上を図ります。依頼があれば地域に出向いて医療講演を行い、周辺住民の方々への感染予防に係るお話をすることもあります。
患者さんの身体の状況や、治療の状況などにより必要な感染対策が異なる場合があります。時には患者さんや、ご家族のご協力が必要な場合もあります。医師や看護師、薬剤師、検査技師、理学療法士など患者さんへ関わる職員、さらには患者さんご本人やそのご家族とも連携を図りながら、感染対策を推進しています。
永谷 魅香
脳卒中リハビリテーション看護認定看護師
脳卒中リハビリテーション看護認定看護師の永谷魅香と申します。
私は、脳神経外科、整形外科病棟で脳卒中患者さんの看護を行ううちに、もっと脳卒中のことを知り、より良い看護を行いたいと思うようになりました。当時の上司や、看護部長にも背中を押してもらい、認定看護師を目指すことを決意しました。病棟の仲間や、家族、病院の支えがあり、認定看護師の資格を取得することができました。
現在は、回復期リハビリテーション病棟で働いています。脳卒中の急性期で治療を経て、自宅に帰るためのリハビリを行う患者さんの看護を行っています。「脳卒中の患者さん」ではなく、「一人の人」として全人的に患者さんと関わることを心がけています。麻痺や言語障害、高次脳機能障害等、後遺症は人それぞれ違いますが、不安なく自宅に帰れるように、多職種と協働して退院支援を行っています。
脳卒中は、発症予防や再発予防が大切です。市民の方を対象に、3ヶ月に1回程度で医療講演を行い、発症、再発予防の重要性を伝えています。
私は、患者さんの「麻痺や残された機能と共に生きる」ためにリハビリに取り組む姿からたくさんのことを学び、少しでも不安なく退院できるための支援を行っています。患者さんが笑顔で退院する姿を見てうれしく思うと同時にやりがいを感じています。
桃瀬 尚子
皮膚・排泄ケア認定看護師
皮膚・排泄ケアには、褥瘡や創傷へのケア、ストーマケア、失禁ケアの3分野があります。皮膚・排泄ケア認定看護師は、それらの分野のケアを主に行います。
私が、皮膚・排泄ケア認定看護師(WOC)になろうと思ったきっかけは、褥瘡です。看護師になりたての頃は、医師に言われた通りの処置をして終了・・。何も考えていなかったように思います。少しずつ勉強して、看護師のケアにより、褥瘡が改善することや悪化することを知りました。褥瘡を治癒させるには何をすれば良いのかと考えるようになり、学校に通いました。
WOC分野の活動の根底には、患者がより快適な生活ができるよう、生活の質の維持や向上を目指すということがあります。皮膚・排泄ケア認定看護師資格を取得した今、WOCの3分野において、患者やその家族が笑顔となるように、生活の質の向上を目指して活動したいと考えています。また、3分野に関連して発生する皮膚障害に対して、患者の苦痛を取り除き、ケアで困る看護師の支援ができるよう日々勉強を重ね、活動したいと思います。
羽佐田 親環
クリティカルケア認定看護師
開院当初から現在まで、集中治療室、一般病棟、救急外来とあらゆる部署で経験を積み、現在はクリティカルケア認定看護師としてハイケアユニットで看護実践を行っています。
クリティカルとは生命の危機的状況に陥っている状態で、心理的・社会的にも危機状況にあることを指します。以前は救急・集中治療=クリティカルという認識がありました。現在は医療提供体制の変化により、「場」に限定せず、「あらゆる療養の場」「あらゆる病期・病態」を対象として、病院全体を横断し継続した看護実践を行います。
認定看護師は「実践・指導・相談」という役割がありますが、特にベッドサイドで患者さんと直接関わる「実践」の役割比率が高く求められます。そのため、特定行為を活かした看護実践を、タイムリーに患者さんに提供することにより、早期回復・重症化回避・合併症予防を目指しています。身体的・精神的に苦しい状況におかれている患者さんや家族に寄り添い、1日でも早く患者さんらしい生活が送れるよう、チームでサポートさせていただきます。
知識・技術は看護する上で重要ですが、「笑顔・優しさ・思いやり」を大切にし、救急から在宅までの「繋ぐ看護」ができるように尽力したいと思います。